こんにちは!
今回は、富士登山に向けた練習として「宝永山」に登ってきたので、その様子をブログにまとめます。
富士山の側火山として知られる宝永山は、標高2,693m。登山初心者でも比較的登りやすく、富士山の雰囲気を体験できる格好の練習スポットです。
これから富士登山を目指す方や、日帰りで本格的な山を楽しみたい方の参考になれば嬉しいです。
宝永山ってどんな山?
宝永山は、標高2,693mの富士山の側火山で、1707年に起きた「宝永大噴火」によって形成されました。登山道は主に「富士宮口五合目(標高約2,400m)」からスタートでき、日帰りで登れる手軽さと、火山らしいダイナミックな景観が魅力の山です。富士山の魅力を手軽に体験できる場所です。
実はこの宝永山、東海道新幹線の車窓からもよく見える山としても知られています。特に、静岡駅〜新富士駅のあたりでぽっこりと穴が空いているように見える山。あの山こそが宝永山。「見たことはあるけど、名前は知らなかった!」という人も多いかもしれませんね。
今回私が宝永山を選んだのは、富士登山に向けた高所順応と予行練習のためです。五合目スタートのため、最初から標高2,400mの高所。ここで歩いたり、呼吸の変化を体感したりすることで、本番の富士登山に向けた体づくりにとても役立ちます。
さらに注目したいのが登山時期の選び方です。私が登ったのは富士山の山開き直前(7月初旬)。この時期は、
- 五合目までマイカーでアクセスできる貴重なタイミング
- 富士山6合目より上は閉鎖中だが、宝永山への登山ルートは通行可能
- 雪もほとんどなく、軽アイゼンや冬装備が不要で比較的安全
という、まさに「今だけの登山チャンス」がそろっていました。
登山道も整備されており、危険な場所が少ないため、初心者でも安心して歩けます。風の強さや気温の低さなど、富士山本番を想定した環境に身を置きながら、安全に経験を積めるのが宝永山の大きな魅力です。
「本番の前に少しでも慣れておきたい」「高地での自分の体調を試しておきたい」という方には、ぜひおすすめしたい登山スポットです。
また、登山道からは実際に富士山の山頂を見上げることができ、本番のルートに思いを馳せながら登るのは良いモチベーションになりました
スタート地点:富士宮口五合目駐車場
アクセス方法:東京方面からは御殿場ICより約1時間
※夏季シーズンはマイカー規制があるので、シャトルバスの利用も検討を。
登山当日の様子
登山日と天候
- 日程:2024年7月初旬
- 天気:曇り(雨がちょっと心配)
- 同行者:1人
出発までの流れ
今回は、前日の夜に自宅を出発し、富士宮口五合目の駐車場に到着したのは深夜1時半ごろでした。
この時間帯は道路が空いていてアクセスはスムーズですが、ひとつ注意しておきたいのが富士山スカイラインでの野生動物の出現です。
実際、道中で何度か鹿に遭遇しました。事前に「鹿と衝突した」というブログを読んでいたので、緊張しながら慎重に運転しました。特にカーブの多い区間では、スピードを落としてヘッドライトで路肩をよく確認しながら進むことをおすすめします。
駐車場に着いた後は、車の中で仮眠。これは単なる休憩ではなく、高所順応のためにも重要なひと工夫。標高2,400mに体を慣らすことで、登山中の体調不良のリスクを少しでも減らせると感じました。
仮眠をとり、朝5時ごろに登山をスタート。
空がゆっくりと明るくなりはじめ、静かな山の空気と相まって、清々しい気持ちで歩き始めることができました。
登山ルートと道中のようす
富士宮口五合目の登山口をスタートし、宝永山へ向かって歩き出しました。
このルートでは、最初にある登山口のトイレが唯一のトイレになります。山中にはトイレは一切ないので、出発前の利用は必須です。
登り始めてまず感じたのは、足元の不安定さ。普段登っているような低山の整った登山道とはまったく違い、火山砂利や細かい砂、ゴロゴロした石だらけの道が続きます。
足がジャリジャリと沈んでいくような感覚で、まるで砂浜を登っているような進みにくさ。一歩踏み出しても、半歩分しか進めないようなもどかしさがあり、思った以上に体力を奪われました。
標高が高いため、登り始めてすぐに酸素の薄さも実感。少し動くだけで心臓がバクバクし、息も上がりやすくなります。普段の登山では感じない、高地特有の体の反応がありました。
こまめに立ち止まって深呼吸をし、水分も意識してとるように心がけました。
山頂が近づくにつれ、状況はさらに厳しくなります。山頂手前の稜線に出ると、これまで以上に強風。
この日は天気が不安定で、風が体を押し返すような勢いで吹きつけ、「本当に飛ばされるかも…」と感じるほどの突風にバランスを取るのも必死でした。帽子や軽い荷物は風で飛ばされる可能性もあるので、しっかり固定することをおすすめします。
山頂のようす
宝永山の山頂に到着したのは、出発から約1時間半後。
しかし、山頂付近は濃い霧に包まれており、周囲の景色はほとんど見えませんでした。せっかく登ったのに……という気持ちはありましたが、それ以上に印象的だったのが稜線での猛烈な強風です。
稜線に出た瞬間、まるで体ごと持っていかれるかのような突風が何度も吹きつけ、立っているのもやっとの状況。
その場で風をやり過ごしながら前に進もうとしましたが、一歩踏み出すたびに体が流されそうになり、「これ、少しでも気を抜いたら危ない」と身の危険を強く感じました。
周囲を見渡すと、私と同じように立ち止まって様子をうかがっている登山者が多く、中には引き返す判断をする方もかなりいました。
特に小さなお子さんを連れたご家族が撤退を決めていたのは、とても賢明な判断だったと思います。自然相手に「無理をしない勇気」は本当に大切です。
私自身も、山頂にたどり着いたとはいえ、一歩間違えれば転倒や滑落の危険があったと思います。今回の登山では、自然の厳しさと、判断力の重要性を改めて実感しました。
今回の装備と持ち物
【主な装備】- 登山靴(ミッドカット)
- フリース、ダウンなど温度調整用衣類
- ヘッドライト
- 行動食・飲み物
富士登山の練習を兼ねているので、ザックの中は、これ以外に山小屋一泊分を想定していれてます
宝永山を登って感じたこと
宝永山は思った以上に「富士山らしさ」を感じられる山でした。風の強さ、標高の高さ、歩きにくさ……本番に向けてのシミュレーションにはぴったりです。
一方で、火山砂利の道は体力を奪われやすく、足元も不安定。本番の富士登山では、これ以上の体力と準備が必要だなと痛感しました。
まとめ:富士登山への自信が一歩前進!
宝永山に登ったことで、自分の体力や装備の確認ができ、大きな自信になりました。
富士登山に挑戦する皆さんも、まずは宝永山からスタートしてみてはいかがでしょうか?
大自然の迫力と、達成感のある素晴らしい山ですよ!
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